- 右往左往するだけの首相/公明「沖縄を平和の島に」と提案

☆公明新聞09年12月17日付「解説ワイド/普天間移設問題」より

――普天間飛行場の移設問題に対する公明党の考えは。
赤松 公明党は、日本の米軍基地の4分の3が沖縄に集中している現実から、あるべき姿としては「県外移設が望ましい」と考えてきた。ただ、日米両国政府と、沖縄県や地元自治体の長年にわたる協議により、名護市の辺野古に移設されることで合意ができた。公明党は「地域住民の沖縄の人々から合意が得られるなら、それが最善だろう」ということで、沖縄県民の合意を尊重し、県内移設もやむを得ないと考えてきた。
 同時に公明党は、沖縄が将来、「基地の島」から脱却する時を想定して、「沖縄を平和の島に」と主張してきた。
 沖縄が基地経済の恩恵を受けている現実や、米国の北東アジア戦略にとって沖縄が地政学上、重要な位置にあることを考えれば、沖縄が短期間で「基地の島」を脱却することは難しい。しかし将来、必ず、沖縄から基地が不必要になる時が来る、いや、そういう時代をつくりたいとの思いで、「沖縄は平和の島である」と発信し、国連アジア本部やコスタリカ共和国にある平和大学のアジア太平洋地域事務所など、さまざまな国連や平和関係の機関を沖縄に誘致しようと訴えてきた。
 つまり、当面は沖縄における基地の存在を認めつつ、同時に、それによって地域住民にかかる負担は、ともかく軽減していこうという方針のもと、さまざまな提案をしてきた。

――左翼政党のように「日米安保反対」「米軍は日本から出て行け」という立場ではない。
赤松 そう。2001年9月11日以降、国際社会は「テロとの戦い」に取り組んできた。この「テロとの戦い」と北東アジアの平和構築の両面において、日米同盟は非常に重要だ。この関係を強固にしていく責任は日米双方にあり、日本側としては最小限の基地機能を持つことは必要だ。日米安保体制の重要性を認めた上で、それを沖縄の住民がつらく悲しい現実として受け止めてきたことに対しては、私個人としても誠に申し訳ないとの思いがある。

――鳩山政権の対応をどう見るか。
赤松 普天間問題に対して鳩山政権は、“前政権の残したものを、そのままやれと言われても困る。どういう過程で決まったのかを検証したい”と言っていた。検証するのは構わないが、国際政治における約束事というのは、政権が変わっても相手にとっては日本が合意したことに変わりないのだから、首相がリーダーシップを発揮して早く結論を出すべきだった。
 政権内からは、岡田外相が嘉手納基地への統合があってしかるべきだと言ったり、北沢防衛相が現行計画が望ましいと言ったり、鳩山首相に至っては、私を信じてと言ったかと思えば、前言を翻したり、右往左往するばかりで、一体どこに本音があるのか分からなかった。そして最後には年内決着を断念し、結論を来年まで先送りすることになった。まったく無責任極まる対応だ。とりわけ鳩山首相の責任は重い。

――連立3党で合意できるのだろうか。
赤松 民主党が社民党を説得できないことがくびきになっている。自衛隊の存在や日米同盟のあり方に懐疑的な社民党の合意を得るのは容易ではないだろう。
 鳩山政権は日本の将来の方向性、ロードマップを明確にしないまま、政権与党になってしまった。政策を詰めてこなかったツケが現在の混乱を招いている。

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