新年恒例の政策研究会が開かれた。テーマの一つは、北岡伸一東大教授(前国連次席大使)による「これからのアジア外交と日本」。国連の常任理事国入り問題の挫折については、中国に比べ弱い政府全体の取り組み姿勢について言及。大いなる反省を迫る問題提起をされたのが印象に残った。
さらに、新たに設けられた日中歴史共同研究会の日本側座長の立場から、一般に成果を疑問視する向きがあるが、ギャップは少しは縮められるはずとの希望的観測を述べた。その上で、歴史認識は学者に任せ、政治は政治本来の仕事に専念してほしい、とここでも政治に対する注文をつけられた。このあたりなかなか傾聴に値する。
もう一つのテーマは、「格差是正に向けた政策」。中野雅至・兵庫県立大大学院助教授が担当。弱者サポート策として、きめ細かさをキーワードにした政府の個人支援と、非正社員の底上げを図って正社員との溝を埋める政策が提示された。
ただし、正社員の労働条件を切り下げるのに合意があるか。富裕層・企業の負担を軽くしたままで格差是正を図れるのか―などのジレンマを抱えており、働き方や労務管理のあり方などを中心に中長期的には重大な政策課題になる恐れがあるとの指摘がなされた。質疑応答の中で、私は、格差の原因をどう見るかが、野党の攻撃をはね返す意味で重要だと指摘、グローバル化と日本社会の絆の崩壊だとの考えを示す一方、意見を求めた。中野助教授は私の考えを認めたうえで、不良債権の処理など政府与党の対応は間違っていなかったと強調した。
Posted on 07.01.24 by AKAMATSU Masao
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