老将いまだ消えず、若将よ奮いたて

 20日の本会議で、二人の自民党代議士の永年勤続(25年)表彰があった。そのうちの一人・太田誠一氏の演説を聞きながら、石原慎太郎現都知事の12年ほど前の演説を思い起こした。太田氏は、昭和20年10月生まれ。私や太田昭宏公明党代表と同年齢。彼は演説の中で、安倍首相と同じ戦後生まれであることを強調する一方、行革担当大臣(98年から99年)としての業績を自賛し、「これからもよろしく」と結んだ。かつて政治改革の嵐が吹き荒れた頃に、同じ細川政権を構成した側に身を置いた者同士として、思うことは多かった。彼は自民をその後飛び出て、新党結成に参加したり、落選の憂き目に会うなど、いろいろ苦労を経験した。25年を経てさらに何をどうしたいのかとの彼らしい構想をもっと聞かせてほしかった。あまり彼らしくない平凡な内容だった。これに比し、石原氏は、25年目の節目に、「今日この表彰を受けて改めて私は、みずからの力の足りなさに慙愧せざるを得ません。政治家の経歴は決して、決して長きをもってよしとするものではないということを改めて痛感自覚し、ただ恥じ入るのみであります」と述べ、最後に衆院議員辞職を表明し、衝撃を与えた。いかにも作家らしい演技力溢れたメッセージでもあったことを昨日のように思いおこす。

 彼は2期8年の都知事の任期を終え、3期目に挑戦しようとしている。高齢(74歳)でもあり、これから4年を経て3期12年を続けようとするのは、いささか長すぎると思う(前述のご自身の弁を忘れてはいないはず)のだが・・・。現実にはあとをつぐ者がいないのであろう。地方首長選で、「自民対民主の構図」をつくりたい双方は、自民は石原氏を推す構えをみせ、民主は対抗馬探しに躍起となっている。しかし、共にうまくいかない。石原氏は政党推薦をことわり、民主は、候補者を探しあぐねている。菅直人氏(民主党代表代行)がでれば面白いと、他党のことながら思うのだが、本人は今のところその意思をみせない。石原氏には勝てそうにないからだろう。老将が頑張っているのに、若将がだらしないではないか。

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