今朝も走りながら聴いたラジオは妙に納得させられた。評論家の内橋克人氏が経営人(者)のあり方をめぐって疑念を提起されていた。政権との間に一定の距離を置かず、べったりとくっついて様々な政策形成に関わる経営者が最近あまりにも多すぎるというのである。確かに、前首相が活用してきた経済財政諮問会議や規制緩和のための会議などに少なからぬ経営者が参画してきたし、今もそうだ。政策形成に経営者が参画すること自体に疑念を持つものではないが、昨今の企業にまつわる不祥事を見ていると、政策形成に参加する資格があるのかどうか、残念ながら疑わしい人が多いのではないか、と。
内橋氏はかつての経営人には人格、見識共に立派な人物が多かったとし、その代表的人物として太田垣士郎(関西電力初代社長)、大原総一郎(クラレ二代目社長)、本田宗一郎(ホンダ創業者)の3氏をあげられた。とくに、太田垣氏が一つの仕事をなし終えたら、その立場を去るということをむねにしてきたことは特筆される。脳血栓の症状がでてからというものは、随時関わってきた仕事を減らしてきたことなども大事な姿勢であった、としていた。現在では、一人の人が多くの立場を同時に兼務されるケースが多い。もう少し、政権との距離に自制があっていいのではないか、というのである。
経営人が政治に口出しを必要以上にすることは望ましくない。昨今キヤノンのトップであり、経団連の会長でもある御手洗冨士夫氏が偽装請負に関する疑念を自身の企業が受けながら、現行法に問題があるとして、改正を主張するといったことはおかしいと、衆院の予算委でも、野党が取り上げていた。事実だとすれば、それは由々しきことだと思う。経営人ならずとも、学者や評論家の世界でも、ひとりで幾つもの審議会やら諮問会議のメンバーに名を連ねて、政策形成に参加している人がいる。これもいかがかと思うが、経済界の人々がもつ責任は比較にならないほど大きいと考える。
Posted on 07.02.27 by AKAMATSU Masao
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