地上波デジタル化で、2011年は不要TVの山

 2007年問題とは、団塊世代が一斉に定年を迎えることから派生する様々な課題を指す。ならば2011年問題とはなにか。テレビの地上波完全デジタル化に伴って起こる問題を意味する。既にメディアでも、国会審議の場でもいろいろと取り沙汰されている。

 従来のテレビ受像機では、地上波の番組が見られなくなるのだからただ事ではない。新たに地上波デジタル対応テレビか、専用のアダプタチューナが必要となってくる。この結果、関連機器の製造販売に携わる関連企業は、特需的な業績を上げることになる。その額およそ20兆円とみられる。まさに国の政策によって”濡れ手で粟”の丸もうけ。ところが、一般国民(消費者)は、対応機器を購入する費用に加えて、従来のアナログテレビの処理費用(リサイクル料など)までもが強いられることになってくる。これは、現時点で一台あたり5000円が必要になり、総額3000億円もの負担が迫られる。まさに国策による”踏んだり蹴ったり”だ。完全デジタル化になること自体については、テレビCMなどで理解を訴えてはいるものの、国民負担については殆んど触れられていない。とくに、国会でもリサイクルにまで視点を定めた質疑はあまり耳にしたことがない。まだまだ先の話だとの楽観的な見方が強いからだとみられよう。

 先日神戸で、京都のリサイクルに関連する企業人から、このままでは2011年に大変なことになると、鋭い指摘を受けた。家電リサイクル法で定められたリサイクル拠点の能力を大幅に超える、不要なアナログテレビが一気に排出されることになるが、その対応策を政治家は考えているのか、と問われたのだ。テレビのリサイクル流通の分離と物流などの見通しによってコスト削減を図ることなど新たなリサイクルシステムの確立が緊要であることを痛感させられた。

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