新型インフルエンザで、最大64万人の死者も

 「新型インフルエンザは発生する、するといってなかなかしない。世論の関心もこのところかなりトーンダウンしている。近く発生する確率はどれくらいか」―今朝7時半から開かれた「第1回ワクチンの将来を考える会」での質疑応答ででた議員からの講師(押谷仁東北大大学院教授)への質問だ。押谷さんは、「一定の周期で発生している過去の例からして必ず起きるといえるが、確率となるとはっきりはいえない」と答えた。

 厚生労働省が新たなガイドラインを発表した翌日、絶妙のタイミングで持たれたこの会は、ワクチンについての政策の現状と課題に理解を深めつつ、よりよい予防医療や治療の確保を目指すワクチンの将来のあり方について議論・提言などを行うことを目的にして、与党の専門議員を中心にこのたび発足したもの。

 1918年のスペイン風邪で4~5000万人、1957年のアジア風邪で200万人、1968年の香港風邪で100万人といった死亡被害がでているうえ、一昨年以来の鳥インフルエンザの発生で、いつ何時人から人への新しいインフルエンザが流行するかもしれない。もし今起こったら、短期間に3200万人程度が感染し、死者は17万人から64万人にも及ぶことはまぬかれないという。 日本では1000万人分のワクチンの備蓄を進めているとはいえ、それだけでは不十分だし、実際に効力を発揮するワクチンの製造には約一年かかる。その上、タミフルにまつわる懸念もとり沙汰されていることから、不安材料には事欠かない。

 私が具体的な米国の対応例を訊いたところ、押谷さんは、「米国は莫大なカネを注ぎ込んでワクチンの研究や開発に取り組んでいるし、ヒトも100人を超える専門官が日常的にこればかりを仕事にしている。一人も専門をおいていない日本とは比較にならない。さらに、国や県単位ではガイドラインができていても、それ以下の市町村では全くなにもないというのが、偽らざるところ。米国とは大違いだ」。こう聞かされて、愕然とした。日本も見習いたい。

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