世界に三つしかない大型放射光施設のなかで最大の能力を持つ「SPring8」が中核を占める播磨科学公園都市がスタートして10年が経ち、記念の催しが行われました。
人と自然と科学が調和する高次元機能都市を目指してきた、このまちなのですが、残念ながら調和がとれていません。
ナノテクノロジーなどの先端技術産業や研究開発・ものづくり企業が思いのほか集まらないのです。計画段階では想定されなかったバブル経済の破綻がなによりも悪影響をもたらしたといえましょう。
式典の始まる前に上映されたビデオでは、まったくそういう課題めいたものは姿形もなく、大変に順調だった10年を思わせる内容だったので、少々驚きました。なかでも地域住民の喜びの声が収録されていたのには。かなり不満の声があると聞いていたので、なおさらでした。
冒頭に挨拶に立った井戸知事は、開口一番、いまのビデオでは順調に計画通りに進んでいるように見えますが、実は、まったく違います。まず、5000人の夜間人口の計画が、わずか1500人ほどなんです、こう切りだしたので、むしろ安心しました。実態をわざと隠すようではいけないからです。ただ、だからといって事態打開に妙案があるわけではなく、これからの10年についても決意表明だけ。地域住民からは、まともに医者が勤務している病院施設がない、高速道路はあるが、路線バスの運行が不便などと、すべて人口減がもたらす生活インフラの問題について悩みを打ち明けられることがたびたび。こちらも真正面からのいい答えをだしてあげていず、また気掛かりな気分になってしまいました。
続いて、東京大大学院の尾嶋正治教授の「ナノテクノロジーの世界」と題する講演を聞きました。中高生にも分かるように、とのふれこみだったのですが、まったく理解できません。式典に続き暗い気持になりかけたいたら、中学生とおぼしき二人の女の子が質問。その声の響きに大いなる希望を持ち明るい気分に初めてひたることが出来ました。もっともその質問の意味もあまり分からなかったのですが・・・。
Posted on 07.04.29 by AKAMATSU Masao
Filed under: 赤松正雄のブログ

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