公助での「弱者救済」から、共助中心の「排除者の包摂」へ

 第二は「自立・自助の時代における弱者救済の方向性」についてです。「福祉の公明党」でありながら、今回の選挙ではいたるところで負担増に喘ぐ人々、とりわけ高齢者からの怨嗟の声に直撃されたとの指摘があります。小林良彰慶大教授も「『公明党と言えば弱者救済と平和』」としたうえで、昨今の風化現象から、これを「どのような形で”復活”させるかが課題だ」(公明新聞8月15日付け)としています。

 こうした声があるからと言って、やっぱり「社会的弱者」の救済が弱すぎるという風に単純に過去に舞い戻ってしまっていいのでしょうか。昨日の党兵庫県本部主催の夏季議員研修会で「新しい時代の社会保障」について講演していただいた松原一郎関西大学教授は、「経済的救済を主たる目的にした社会的弱者救済という概念はいささか古く、現在では、もっと幅広く社会的に排除されている人々をどう包摂していくかに(学界など関係者の)関心は移っている」との見方を提示してくれました。そのうえで、政府が積極的に弱者の面倒を見ると言った、公助中心の段階から、一気に自助中心に向かうのではなく、共助をもっと取り込んだ方式に移行すべきことを示唆されていたのです。

 社会保障分野における自民党的生き方は、ややもすれば自分のことは自分でやるといった自助中心のものになりがち。一方、社共両党や民主党などは、昔ながらの公助に力点を置く方向に傾きがちです。そんななか、公明党は自立・自助の時代を無批判に受け入れるのではなく、相互共生的な共助の方向を取り入れることに重きを置き換えるべきではないかと思われます。

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