対案を出さないのはあまりに無責任すぎる

 前回に続き、各論部分を2回にわけて掲載します(質問する相手は野党4党ですが、共産を除く各党が欠席したため、幻に終わりました)。

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 それでは、具体的な質問に入ります。

 そもそも、老人保健制度の問題点は10年以上前から指摘され、制度への批判が強かったために新制度が導入されたのです。国民健康保険の保険料は、保険者間で最大5倍もの格差が問題となっていました。

 例えば、平成17年度に国保で最も高かった北海道羅臼町が11万8273円であったのに対し、最も安かった沖縄県粟国村では2万4736円でした。こうした格差を改善するために、各都道府県単位に広域連合をつくって、格差を最大2倍にまで縮小しました。

 しかし、今回の法案では、せっかく地域間の公平性を相当程度改善したものを、地域間の格差が大きかった以前の制度に逆戻りさせるだけです。保険料の格差が再び拡大することになりますが、明確な答弁をいただきたいと思います。

 また、新制度では、与党プロジェクトチームの合意によって、75歳以上の高齢者の75%の保険料が下がりますが、元の制度に戻せば、せっかく安くなった保険料を元の高い額を支払うことになります。この方たちに納得のいく説明をする必要があると思いますが、どのように説明されるおつもりでしょうか。

 市町村に多大な負担を掛けて、とりあえず元に戻せというのはあまりにも無責任な態度であると言わざるを得ません。

 しかもこの法案を野党は、「廃止法案」と言っておりますが、この法案が成立しても制度は廃止にはなりません。政府が「必要な法制上及び財政上の措置その他の措置を講ずるもの」としているだけで、政府に廃止法案を作成させて国会提出を義務付けるだけで、必要な措置の具体的中身を政府に丸投げするという無責任な内容です。

 廃止するというのなら、なぜ対案をお示しにならないのでしょうか。

 また、この法案は、10月1日までに年金天引きの中止とともに、来年4月1日に老人保健制度に戻すことを規定しています。

 そして、そのことについて政府に法制措置、財政措置を義務付ける法案となっていますが、この10月1日までに天引きの中止となると、そのための法改正が必要かと思います。そして、その法改正ができていないと、天引きを止めて、元の徴収方法に戻すにしても、一度切り替えたシステムを再度、改修し直すには、システムメーカーへの再発注が必要になってくると思います。

 現実的に、こんな不可能なスケジュールが可能と考えているのでしょうか。

(つづく)

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