東京大学駒場キャンパス―実に42年ぶりに訪れた。理学部に合格していた高校時代の同級生の案内で、散策していらいだ。
なぜ、今駒場にやってきたか。国際法の学者で、かつ在日朝鮮人問題や従軍慰安婦問題などで幅広い活動を展開されてきた大沼保昭教授の最終講義を聴くためである。900番教室は、講義開始15分前には、もういっぱい。華やいだ服装の女子学生も目立ったが、それ以上に、スーツ姿のオジサンの白髪頭が多く見受けられた。学者としても超一流だが、同時に行動する人として、ジャーナリズムに、国際社会の現場に、足を運んだ“活動家”らしく、広範囲の交流ぶりをうかがわせるメンメンも集まっていた。
恐らくこの日は国会議員としては、私だけだったと思われるが、先生とのお付き合いは短くない。国連平和維持活動(PKO)をめぐる課題が浮上してきた頃に党の会合にきていただいたり、「護憲的改憲論」を党憲法調査会の場で講演していただいた。何より同年齢でもあり、個人的にも親しくしていただいた。ご自宅にも招いていただき、素敵な奥様の手料理をご馳走になったこともある。あの時は、「9・11」直後で、米人きっての日本政治通のジェラルド・カーチスさんもご一緒で、彼のナショナリストの側面を激しくみせられたことも思い起こす。
最終講義のテーマは、「国際法の意義と問題性―社会における法の意義と害悪」。65分間を全く飽きさせない―文字通り老いも若きにも気を配られた名講義だった。「ヨーロッパは極西?それともセンター・オブ・ザ・グローブ?東アジアはファーイースト?それとも中華?」―自明の前提を疑うことの大切さ。ごく当たり前のことを疑って見よう―若い学生たちには大事な問題提起だったろう。
同い年の教授が定年退官するというだけでも感慨無量なのに、講義は大熊信行『国家悪』をいかに読み込んだかに始まり、『邪宗門』における高橋和巳の言葉で終わるなど、懐古感漂う展開に酔いしれた。「在日朝鮮人問題」の低迷は、裏返せば、地方参政権問題を除き、殆どが解決したことによるといった刺激的な見解など実に面白いものだった。おいおい「読書録」のなかでも紹介したい。
28日は、午前中に党外交安全保障調査会、与党海賊対策プロジェクトチームの会合があり、午後からは衆院本会議が開かれ政府4演説があった。
Posted on 09.01.29 by AKAMATSU Masao
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