海賊対処法が衆議院を通過した。衆議院での委員会審議を聞いた限りでは、民主党という政党の台所事情が見えて、かえって哀れに思えた。23日のTV放映つきの総理出席の総括質疑の場には、二人の質疑者が立ったが、方や、殆ど共産党といわれるほどの左翼的な議員。方や、自民党よりも安全保障議論では進んでいるとみなされている議員。党内外に立場が鮮明に分かれてみられる二人の質疑内容は、これが同じ政党の所属議員かと思われるほど。特に、首を傾げざるをえなかったのは、先に立った社共系のスタンスの議員の「巻き込まれ論」。自衛隊を海外に派遣して紛争に巻き込まれたらどうするのだ、との相も変らぬ議論展開である。加えてシビリアンコントロールは大丈夫なのか、との論法は十年一日のごとくである。政府与党は「最初に自衛隊派遣ありき」ではないのかとの主張だが、それなら、あなたは、「最初に反対ありき」ではないのかと言いたくなった。
「事前承認」が必要だというのだが、あまりに大袈裟すぎる。戦争に参加したり、紛争地の治安維持のためにいくのではない。海賊対処で警察活動に従事しにいくのであるということを忘れないで欲しい。これまでの様々な自衛隊の海外派遣との整合性から言っても、「国会報告」で十分だと思われる。最初に反対ありきの野党が多数を占める参院が、「事前承認」のネックになり、時間がかかり立ち往生することになりかねない。その点、与党の自民、公明の3人の質疑は、いかにソマリア沖の海賊に対処するには、海上自衛隊の艦船でなければならないか、海上保安庁の日頃の仕事振りなども交えながらの役割分担など、きちっとした質疑であったかと思う。民主党は、党内でのこの種の安全保障についての議論はきわめてまとまりにくいものと見える。これでは、到底政権を担当する能力云々の前に、そもそも資格がないといえよう。
Posted on 09.04.24 by AKAMATSU Masao
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