明暗分つ「道の港」と「森の道」《2月22日》

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 晴れ渡った青空のもと、眼前にひろがる海原。遠くに浮かぶ家島諸島、小豆島。春風の訪れをすぐそこに感じながら、幼稚園児と手を繋ぎ、風船を持って歩く。一斉に放たれた色とりどりの風船を見上げる人々。経済不況も政治腐敗もすべて忘れたかのような爽やかな気分に立ち入った一時だった。週末の土曜日、たつの市御津町での「道の駅みつ」の竣工式典に出席したときのこと。型通りの挨拶が続き、テープカットが終わったあとに、思いがけない冒頭のような場面が待っていた。

 沖合には、数隻の大漁船のデモンストレーション。円形になったり、一直線になったりの歓迎ぶり。地引き網が漁師たちと共に地元の子どもたちの手で引き寄せられるシーンも。まことに盛り沢山な展開。そして海辺ではホタテ貝やかきの焼きたてや、アナゴ、あさり汁のご馳走など、至れり尽くせり。通常の「道の駅」のイメージを一新するような佇まいのオン・パレードだった。ここに多くの観光客に来てもらえれば、この地の景気浮揚の突破口になるとさえ。そのためには、「道の駅」よりも「道の港」と呼ぶべきではないか、と思うことしきりだった。

 一転、翌日は山あいに位置する佐用郡佐用町に。ここは昨年の水害の爪痕が随所に残っていて、川の上流や谷あいには流木が至るところに集積していて痛々しい限り。地元の井上町議と共に山の奥にある岡山県境の水根地域にまで足を運び視察した。平成16年に同じ地域を襲った豪雨でも山の一部があちこちで崩れた。その後に間伐した木材を積み上げていたものが流れ落ちたため、今回の被害は一層拡大したとみられる。戦後に国策として植えられたすぎやひのきなどの人工林が、切り出されないまま放置され、陽の当たらぬ貧弱な根っこの部分に水を保有する力が漸次なくなってきている。これらが遠因となって今日の事態が起きているといえよう。

 復旧しようにも、価値のない材木は、ひきとり手がない。また、雨の多い季節が到来すれば、悲劇が増幅しかねない。早急に砂防工事が必要だが、そんな応急措置でいいのか、の声も。画期的な山間地域の復興策を考えるしかない。

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