燃やさない文明へ電気自動車は走る

 迫りくる環境危機を乗り越えるために、燃やさない文明への大転換を訴える行動する学者―村沢義久前東大特任教授の『電気自動車』を読んだ。やることは二つ―電気自動車とメガソーラーの推進だとして、ことこまかに訴え、その必要性を説く。「一見クレージーに見えるが、実現可能なアイデアをいっぱい紹介」したこの本は、これからの産業革命にそなえようとする人たちにとって必読の書だろう。村沢義久さんと初めて会ったのは、昨年の衆議院選挙前。いらい、雑誌の鼎談やら、講演会などでお会いしたり、メールを交換したりしている。“ビッグスリーからスモールハンドレッドへ”を、キャッチコピーに、今のガソリン中心の自動車産業がトヨタやGMなどの巨大な企業を頂点にして山の裾野へと広がっているのに対して、新たな電気自動車は、全く違って数多くの(ハンドレッド=百は比喩)小さな企業の展開になるという。

 ガソリンエンジンが電気モーターに変わることで、動く家電へと変身する。一家にとって最も大きな電気製品で、動くオーディオルームにもなりうる。今の整備工場にとっては、下請けから一気に製造企業へと変身できるチャンスでもある。

 先日、党の合同部会に来ていただいて意見交換をした。着々と広がりつつあるものの、まだまだ高価な製品になるため、政府からの補助金が欲しいとの要望がだされた。航続距離の短さやスピードなど懸念される要素をだして改めて訊いてみたが、全く心配ないと一蹴された。

 世界同時不況に悶え苦しむ各国にとって、苦境を脱するために、格好の起爆剤たりうる。ただし、新旧交替を間違えてしまうと、巨大な自動車産業に従事している労働者たちの行き場がなくなる恐れもあるだけに、しっかり気配りをしたい。


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